きようなできごと

記憶力が足りない

Can I see but read

これは、私が体験した話です

 

その日は

朝から調子が、悪くて

起きたんですけど

また、寝たんです

 

寝たか、寝ないくらいに

股間のあたりを

鷲掴まれる、あの感触に襲われました

 

私は、思った
「ああ、金縛りだ」と

 

でも、その時の

私の反応ときたら

「おいおいおい

俺を布団から、出そうと

するんじゃないよ

頭を、つかむのをやめろ!

寒いから、布団に戻せ!

引きずり出すんじゃないよ」

と、いう反応でした

 

これは

どんなに、こわい話が好きでも

実際に、霊体験があったとしても

体験談を話せる日は、遠い

そう、思った

 

もちろん

その後、寝てスッキリしました

 

 

 

本当にあった事だったら

なにか、悩んでいるんでしょう

彼女は、言った

視線を、天井にとどめながら

 

ああ、まずい

でも、もう遅かった

 

それは、私に関することじゃないよね

 

僕が予約していた

back number の曲が、流れる

彼女は、うつむいたママだ

 

僕は、静かにマイクを、手に取った

 

そんな

機能は、ないはずなのに

部屋が、少しだけせまくなって

うすいブルーに、つつまれた

 

ドラえもんでも無理

やっぱり、書けない

もはや、僕には資格がないんじゃないか

年賀状

 

もう、何年になる

そうじをしては、机にむかい

歌合戦の合間に、机にむかい

まあ、結局書けない

 

わかっているからだ

書けたとして

送れたとして

「なに」にもならないことを

 

来年の、豊富

年賀状が、書けます、ように、と

 

そう書いて

年賀状は、ぶん投げた

本棚のすきまに吸い込まれた

これで、届く未来、はやく来いよ

 

最後まで集中できない

友達から聞いてきたという、怖い話の

ふたり出てくる登場人物の名前が

「田中」と「山根」で

最後まで、聞けるか自信がない

 

 

ゲームのはじまり

目が覚めると

床に寝ていた、知らない床だ

 

そこは

部屋というより、トイレなのか

うすい水色のタイル張りだった

ただ、ところどころ壁は、はがれ

そこらじゅうボロボロだった

 

私は

割れた鏡の前にある、洗面台

その下からのびるパイプに

片手を、手錠でつながれていた

 

私がいる場所から

ちょっと、離れたところに

なにか、ちいさな箱が置いてある

 

これは、一体どういう状況だ

 

どうして、こんな所に

記憶をたどってみる

きょうは、確か会社に普通に行って

その帰りに、駅で電車を待っていて

その後、その後は

わからない

そこで、記憶はとぎれている

 

プルル、プルル

なんなの、これは

プルル、プルル

どうして、私こんな所にいるの

プルル、プルル

一体、なにがあったって言うの

あ、電話鳴ってる

 

スーツのポケットから

携帯を取り出し、電話に出た

 

「あ、つながった、あー、もしもし」

「あ、ああ、あ」

人の声だ

普通に電話が、かかってきた

あまりの展開に、うまくしゃべれない

 

「あれ、もしもし、サラさんですか?」

「あ、はい」

知っているような、知らないような

誰の声だ

そして、なぜ私の名前を

 

「あの、ラッキーラジオ、らきらじですー」

いつも、きいているラジオのパーソナリティだった

 

「メールいただいたみたいで、プレゼント当たりましたよ」

「ああ、あ、やったあ」

そうだ、確かに送った、メールは

当たったのか、まさかな

それで、あの、この状況は

 

「それじゃあ、またメールください、サラさんでしたー」ガチャ

電話は、そこで切れた

「あの、えー、あれあの、これいまあの」

 

えー、なにこれ

電話つながるの

それで、電話関係ないの

じゃあ、この状況なんなの

 

手錠のつながれてないほうの手で

とりあえず、実家に電話した

 

ゲームは、はじまらなかった

 

泡のむこうで、夏が終わった

こんな

暑い日には、よく炭酸飲んでたわけですよ

こどもの頃なんかは

 

おとなになってからは

糖分とか、気になっちゃって

炭酸水なんて、飲んでるんですよ

 

甘さとか、味っていうより

あの、のどのシュワシュワが欲しいだけ

だったんだなあ、っていう結論

 

でも

たまにだけど

甘い炭酸も、飲むんだけど

なんというか

思ってたほど、おいしくないんだよね

同じ銘柄のやつだから

味は、同じなんだけど

なんか、足りない

 

思えば

家でも、ゲームする時とか飲んでたんだけど

やっぱり、外で飲んでたんだよね

屋外ってわけじゃなくて

出かけた先でね

 

だから

それが、おいしかったみたいなんだよな

どっかでかけて、どっかで飲むやつ

家族とか、友達とかと飲むやつ

あれが、おいしい

あの、楽しいが、おいしいみたい

 

それを

炭酸飲料から、たのしいを引き出したかったみたい

さすがにそれは、炭酸飲料も、荷が重いよな

 

「あの、楽しいが、おいしいか」

ひとりごちてみた

 

「なにそれ」

そんな風に、言うように

グラスの中の氷が、音を立てた

 

大全録音時代

電車のなかは、空いていた

7人くらいが横並びに座る席の

まんなかより、少しずれたくらいの所に、僕は座っていた

 

向かいの席に、人はいない

他の席にも、いないようだった

 

とにかく

気になっているには

僕からひとつ空けた所に座っている男の事だ

 

寝ているのか

ぴくりとも、動かないが

イヤフォンから、爆音がもれている

 

聞くでもなく、聞こえてしまうのだが

曲なのか、なんなのかよくわからないが

同じフレーズを、繰り返したり

かといえば、無音になったり

 

想像するに

相当、激しい演奏のアドリブ主体のジャズバンド?

かなにか、なんだろう

ぐらいに思っていた

 

でも

そうじゃなかった

ふいに、電車内が静かになる、すきまみたいなやつが

来た時、一瞬聞こえてしまった

 

それは

「ママー、ごめんなさい、ごめんなさい」

という、こどもの謝罪のことばだった

 

何度も、何度も、あやまるこども

そして、泣き崩れる

道端に、座り込んだのか

じゃりじゃりじゃりと、ノイズのような音も

はっきりと聞こえた

 

それに気がつき

男のほうを見ると

男も、僕を見ていた

というか、さっきから見られていたようだった

 

電車が停車し、男は降りていった

笑っているのか、歯ぎしりをしたいのか

よくわからない表情を、こちらに向けたまま

 

あれは、一体なんだったのだろうか

なぜ、そんなものを録音しているのだろうか

それを、なぜ爆音で聞いていたのだろうか

 

あれきり

あの男と、一緒に電車に乗り合わせたことがないので

詳細は、不明です

 

 

 

 

「こんな事、あるわけねえだろ」

喫茶店のテーブル

頭を下げたままの、僕の頭に

僕の原稿が、ばらまかれた

でも、大丈夫

このやりとりも、録音してあるのだから

 

 

画像とか出せるとわかりやすいんですけど

わたし

いまだに、携帯電話つかってるんですよ

ガラケーですね

 

それを、つかってて

なんか、電波悪いなって

と、思ったら

なんか、アンテナが握るあたり

本体下部にあるみたいで

 

しかたなく

音出るほうの、上のほうを

つまむかたちで、通話してたんですけど

これ、Lじゃんて

DEATH NOTEのエルじゃんって思って

 

つかってる機種も、L-04B

 

あやまった認識

「結局さ」

「うん」

「あの中で、何やってるんだろうね?」

「わかんない」

 

「なんかさ、秘密があるんだよ」

「たとえば?」

「そうだな、おいしいパンが配られるとか」

「うそ、いいね」

 

「あの、パンおかわり自由の店みたいなさ」

「お姉さんが、カゴ持ってきて?」

「そうそう、カレーだとしたらナンだね」

「そんな、イベントかあ」

 

「いってみたいなあ」

「もしかしたらさ」

「え、なに?」

「中は、フリーセックスだったりして」

「いってみたーい」「いってみたーい」

「おい、声をそろえるな」

 

「いつ来た!」

「いま来た!」

「おつかれ」

 

「そうだ、頼まれたもの買ってきたよ」

「おお、ありがとう」

「なに、それ?」

 

「これ、どうすれば」

「フタとって、入れる、あとシールはがして」

「ほうほう」

 

ボクは、それに触手をズブリと入れた

 

「あっ」

「消えたね」

「なんでだ」

 

「どうして」

「どっかに転送されたぞ」

 

同じ頃

花とみどりと食の博覧会イベント会場で

なぞの生命体が、突如出現

からだをひきづりながら、海へ逃げた

と、いうニュースが