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きようなできごと

記憶力が足りない

地球にいい

彼らは一体どういう存在なのか

僕達は、とまどった

 

薄緑色をした球体のそれは

いつの間にか、地球にいた

特に危害を加えてくる事はなかった

 

そして

なにげなく、誰かが

そいつに、手を当てた

すると、そいつは紙を吐き出した

それは、手を当てた人の

頭の中のイメージを、漫画にしたものだった

 

最初のそいつは

たいへん貴重な存在となったが

すぐに、いつの間にかあいつらは増える

やがて、世界中に広まった

 

なにしろ

イメージをことばで伝えるのには限界がある

 

しばらくすると

少し色の違う、そしてできる事の違うあいつらが

少しずつ、増えていった

 

僕は時々思う

こいつらは、一体なにをしにきたのだろうか、と

いろいろな事を、人間のかわりにやってくれる

だんだん、人間がやらなければならない事は減っている

全て、彼らがやってくれるからだ

 

あたらしい侵略なのではないか

武力での制圧ではなく、ゆるやかな共生

以前よりも、地球の緑が増えたと聞いた

地球にとっては、よい事だろうか

 

僕の不安な気持ちを

足元の、薄緑色のやつが

勝手に印刷しはじめて

床は、なんか暗い漫画で埋め尽くされた

 

やがて

気持ちが落ち着く空気を吐き出すやつが

大きく息を吐いた

僕達は、やつの空気につつまれると

だいたいは、寝てしまう

これが、とてもいい睡眠できる効果があった

 

薄れ行く意識のなかで

彼らが、なにやら光りだしたような気がしたが

僕は、眠りに落ちた

 

深刻で、シビアな事象の消し方

でもな

あの「ホンワカパッパ」な、のりで

たのしい雰囲気が、あふれているんだけども

よくよく、考えてみると

深刻で、シビアな話かも知れないと思って

 

というのも

あの、少年のところに

あの、ロボットが来た

それは、少年といつも一緒にいる

同級生の少女と、少年が結ばれる

ために、来たわけだ

あの、大柄な少年の妹と、ではなく

 

となると

たとえば、メガネの少年が

どうしようもない、困難が降りかかろうとする時

やはり、ロボットは道具なり

タイムマシンをつかって、どうにかするのだろうか

 

ここまで書いた時

部屋に、少年と青いだるまのようなものが

突然、現れた

彼らは、光線銃的なものを、こちらに向け

様子をうかがっている

 

「あの」

僕が、話しかけると

少年は、トリガーに指をかけた

「待ってください、なんなんですか?」

僕は、両手をあげ、抵抗する意思のない事をしめした

 

すると

となりの青いだるまが

「そのパソコンで書いている、ブログの記事を消せ」

と、言ってきた

 

ところで

この、青いだるまはなんなんのだろうか

金属だろうか、それなりの重量がありそうだが

足元を見ると、畳がへこんでいない

それどころか、少しだけ浮いているようにみえる

右手は、少年と同じく、光線銃的なやつを握っている

いや、原理はわからないが、丸い球状の手に、ただついていた

陶器でできたたぬき、あれに似ていたが、全体が青かった

 

「消したか?」

青いたぬきは、僕の訝しげな視線に

いらだっているようだった

僕は、パソコンの画面をみせながら

ブログの記事を、削除した

 

青いたぬきは、それを確認しうなづくと

少年が、青いたぬきになにか耳打ちをする

そして、少年は、僕にむかって引き金を引いた

 

僕は、強烈な眠気を感じながら

青いたぬきが、何か言っているのを聞いた

「この銃で、撃たれたものの記憶は、消去される」

僕は、意識を失った

 

 

 

僕は、眠ってしまっていた

ここ最近の、寝不足がたたったのか

それにしたって

きょうは、ブログに残しておきたい文章がある

あの、未来から来たネコ型ロボットの漫画についてだ

 

◯◯断ちツアー

世間では、空前の◯◯ブーム

あたらしい◯◯は、次々に発売され売り切れ続出

現在では、◯◯をやりすぎてしまう

◯◯依存症が、社会問題化

そして、ついに

◯◯断ちのツアーが、催されたのだった

 

◯◯断ちツアーは

◯◯に依存しがちな、小学生十数名が

誰も住んでいない南の島で、二泊三日を過ごし

◯◯に依存した生活の改善、さらには

自然とたわむれ、思い出もつくちゃおう

そういうツアーです

 

島の近くの港から、船で出発です

出発ギリギリまで

◯◯をやりつづける、こどもたち

先行きが不安ですが

きっと、帰ってきた時には

 

順調に進むかと思われた、◯◯断ちツアー

二日目に、

なんと、数名のこどもたちが

隠れて、◯◯をやっていたというのです

手荷物の中には、◯◯はなかったはずなのに

なんと、付き添いで来ていた大人から

分けてもらったというのです

 

隠し持っていた◯◯を

全て出させていた、その時

 

空から、とても大きな◯◯が降ってきました

それは、地表に近づくと

ちいさな◯◯に、わかれて

◯◯断ちツアーの、こどもたちと

付き添いの大人たち、全員の手にわたりました

 

こどもの手前、がまんしていた大人も

二日目にして、禁断症状が出ていたこどもたちも

◯◯を楽しみました

 

今回は、失敗してしまいましたが

次回は、砂漠のまんなかとかで

◯◯断ちを、やってみたいです

 

「おい」

編集さんは、勢いよく原稿を投げてよこした

「なんだこりゃ、作文みてえな終わり方しやがって」

そう言うと、編集さんは

ポケットの、◯◯に手を伸ばし

夢中で、触り始めた

 

僕は、やれやれと

喫茶店の窓から、外を見た

空から、細かくなった◯◯が、降ってくるタイミングだった

 

的確な指摘

「もういいから、どこにでもいけ」

そう言うと、彼はドアを強く閉めた

僕は、呆然とする

僕は、僕がつくったロボットに家を追い出されたのだ

 

そう、自分の中で思ってみても

どうにも、理解ができなかった

確かに、彼は合理的だった

だいたいの、僕のうっかりは

彼からしてみれば、非合理的でしかなかったのだ

「なぜ、そんな事もできない」

よく、言われたものだった

失敗する事だって、あるだろう

それにしたって、おそろしく高性能なロボットだ

誰が、つくったんだろうか

まあ、僕なのだが

とりあえず、今夜過ごせる場所を探そうと思う

 

ボクは、すぐに電話する

「ボクだよ、ああ、今、家を追い出した所だ

そちらを、訪ねていくかも知れないから連絡した

廃棄局には、もう連絡したから、すぐ来てくれるはずだ」

ボクは、一緒に生活していたロボットを

家から、追い出した

 

なぜだか、奴はボクの事を

自分でつくったロボット、と思い込んでいて

いくら、お前はボクが購入したロボットだ、と言っても

冷笑とともに、流されるだけだった

 

購入した当初は

最新のモデルで、高性能だったが

次第に、頼んだ作業が、雑になりだした

どうも、少し楽をする事を、学んだようだ

掃除を頼むと、拭き残しがある

指摘すると、「そこは、先週拭いた」とか

「いま、やろうと思っていた」など

買い物を頼むと、必要な物は買い忘れて

必要のない自分が欲しい物は、しっかりと買ってくる

 

メンテナンスセンターに行くよう

言っても、素直には行かない

先週は、自分から行くと言ったのに

ずっと、公園で過ごしていたようだ

 

「だから、君のほうも気をつけたほうがいいよ」

玄関のチャイムが鳴る

「こちらは、廃棄局の者ですが」

インターフォンから、声が聞こえた

「ロボット、片付いたみたいだから、電話切るよ」

 

ボクは、玄関に向かうのだが

さっき聞いた、廃棄局の人の声

なんだか、聞いた事があるような気が

ボクは、ゆっくりとドアを開けた

 

アプリでゲット

その公園は

僕が、最初にレアなモンスターをつかまえた場所で

どうやら、うわさがひろまったみたいで

もう、夕方なのに

多くの人が、モンスターをつかまえていた

 

僕は

このあたりのモンスターは

根こそぎつかまえちゃったんだけど

なんとなく、この公園に来てしまうんだよな

なにげなく

スマートフォンを、取り出しアプリを立ち上げた

すると

「あの」

僕と同じように、スマートフォンを手にした女性が

話しかけてきた

あのアプリは

僕に、貴重なモンスターだけでなく

とんでもない、奇跡のような出会いまでもたらしたんだ

 

彼女との

結婚を意識しはじめた頃

彼女から、別れを切りだされた

彼女のお母さんが、思い病気にかかっている事

迷惑はかけられないから、別れたいという事

お母さんの手術には、大金がかかるそうだ

 

「俺、その金出すよ」

金額を聞いたら、全然、僕の貯金では足らなかった

でも、少しでも足しにして欲しい

そして、返すのはいつでもいい、という事を告げた

 

あれから、3年がたった

彼女と連絡がとれなくなって3年

結局、彼女のお母さんは助かったのだろうか

一度も、お見舞いに行けなかった

ずっと、断られていたのだ

それからも、彼女を事を探し続けている

もう何度目か、あの公園にも来てみた

あの奇跡のような出会いが、再開が

また、起こるんじゃないか

そう、思ってまた、今日も来てみたのだ

 

「ねえ、このアプリ見てよ」

「あ、これ知ってるよ、モンスターのやつでしょ」

「違う、違う、まあ、似てるけどね」

そのアプリは

人間のあらゆる情報を、検索できるものだった

職業から年収、趣味から性的志向から

「え、なんなのこれ、どこからこんなの」

「まあ、いいじゃん、あなたもつかってみる?」

その時

アプリに、「ターゲット発見」の文字が

「あ、やっと来た!きっと、あの人だ」

むこうから、男性が歩いてきた

アプリ上で、見るとお金のマークが光り輝いていた

「わたし、あの人ゲットしてくるから、ごめんね」

 

かっこよくて、チャラい

いつも、髪を切ってもらっている

美容師さんは

正直、とてもかっこいい

あきらかに、モテそう

こっちは

モテない組なわけで

なんとも言えない気持ちになるが

それにしたって、かっこいい

 

ロックが好きで、バンドを

やっている、と言ったら

なんか、チャラいバンド名あげられて

そういうのが、好きですって

あー、まじかーと思ったけれど

マニアックなバンドよりも

そういうほうが、わかりやすいよね

 

と、そこで目が覚めた

夢をみていたんだ

そうだ、出会った頃の夢だ

いまは、先ほどの夢に出てきた、美容師さんの腕を枕に

寝ている毎日なのであった

 

 

あれの話

たけしは、都合三発の銃弾を撃ったのだ

ひとつは、彼女の眉間に

ひとつは、天井を貫き

ひとつは、冷蔵庫のとってを、粉砕した

 

むかついたから、撃った

こう、言ってやろうか

って、ばかやろう

こんな、はずじゃなかったはずだ

だって、あんな事言うもんだから

まさか、あんな事を

 

「な、ちょ、えー」

ちからなく、ラグの上にひざまずく

このラグは、彼女と一緒に買ったものだ

 

「だってさぁ、この」

華奢な本棚を、拳銃のグリップで

殴ろうとしたけれど、暴発なんてされたら事だから

そっと、床に置いた

 

「ほんと、なにー」

どうしたら、よいかわからなくなり

なんとなく、スマートフォンを取り出した

こんな時でさえ、なんとなくだ

 

「そうだ」

ずっと前に、ダウンロードした

「時間を巻き戻すアプリ」の存在を思い出した

 

「これだ」

もう、これにすがりつく以外は、考えられない

「とりあえず、さっきに戻るか」

 

「ちょっと、聞いてる?」

彼女が、話しかけてきた

生きている、彼女

俺は、涙が出てきて

彼女を、抱きしめようと手をのばしたが

その手を、荒く払われた

「ちょっと、何よ、それでね」

お互いが、お互いの腕をつかみあうかたちになった

「だから、もう、付き合えない」

さっきと、同じだ

だけど、今回は違う

「俺、ちゃんと働く

もう、就職先も見つかって、というか

受かってというか

まあ、いい感じなんだ、もう」

まあ、知り合いのつてで、どうにか

 

「まあ、それはいいんだけど

もう、だめよ」

「なんでだよ、この前は、働いてないから、って」

「そうなんだけど、あんた、あれがちいさいんだよ」

は?

「おまえ、なんだ、その、あれって」

「あれは、あれだろ、あんたについてんだろ」

 

「そういうの、言わない感じ、だろ」

「あんたさ、顔いいから、わたしもぶってたけど」

ぶっ

「なんなんだよ、あれは、あのあれはさ」

彼女は、指で示す

 

「うるせえよ、お前に、ナニがわかるんだよ」

 

たけしは、何度も何度も、撃ったんだ

 

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みんなで、やれば

結果から言えば、あなたの奥様は浮気をしていた

その、相手はアンドロイドだ

そして、そのアンドロイドの所有者は

これが、その都度変わっている

つまり、前の利用者から

次の利用者へ、その度に

こうなってくると

これが、離婚の原因になりうるか

という話になってくる

 

僕の頭は、ここらあたりで

ぼんやりしてしまって

探偵の話は、ろくに入ってこなかった

なんなんだ、これは

一体、なんなんだ

 

探偵の事務所を出ると

もう、日が暮れていた

 

僕は、検索してみた

「アンドロイド パートナー 共有」

目についたサイトにアクセスする

あっさり、見つかって笑った

キャッチコピーは

「みんなで、いっしょに」

 

僕はすぐにひとり頼んでみた

本当に、簡単で笑える

ナンダンダ、コレハ

 

身近な

彼らが地球にやってきた時

誰も脅威とは思わなかった

とてもちいさくて、かわいい

やがて、時が過ぎ

数も増え、人間と共存していた

なにしろ、かわいい

 

彼らは、地球に何をしに来たのか?

彼らは、来るべき時を待っていた

おとなしく、かわいがられながら

 

やがて、その時は来る

 

・・・・・・

・・・・・・・・・

「これが、あらすじ?」

ためいきとともに、僕の原稿は

机に置かれた

「どうですか?」

「まあ、普通、かなあ」

ああ、想像通りのことば

「まあ、またよかったら、持ってきてよ」

 

僕は、編集部の入っているビルを出る

これは、警告なのに

彼らが動き出してからじゃ、遅いのに

帰ろうと歩き出すと

路地から、猫が出てきた

 

猫の目が、青く光る

それは、僕にだけ向けられている確認だ

僕も目を、青く光らせた

すると、猫は元の路地に戻った

 

彼らは、もう動き出している

なんとか、人間に伝えたいが

彼らの、監視は厳しいものだ

 

地球の主導権は

かわいいに、移りつつあるのだ

 

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