きようなできごと

記憶力が足りない

永遠にリスナー

いやあ、ONGラジオの
ラジオ死期を呼ぶエンマは、やっぱり
いい音楽と、最高のトーク
本当に、最高だよな

ずっと、心配だった
「シーズン13に、突入するかしないか問題」も
無事に、シーズン13に突入しまーす宣言により
解消されたし
これで、しばらくは安心できるな

 

 


いや、待てよ
この先が、ずっと安泰とはいえねえから
今のうちに、シーズン14について
おうかがいを、たてるのは
早すぎるだろうか?
いや、シーズン13すら
誕生するやいなや、その瞬間から
終わりにむかって、走りだしているのだから
遅い事なんて、ありはしないんだな
よし、メールを書こう

ええと
拝啓 ONGラジオ様
エンマ太郎のラジオ死期を呼ぶエンマ 御中
エンマ太郎様


この度は、記念すべき、番組のシーズン13突入
おめでとうございます、と

・・・
・・・・・・

それでは、毎週の放送聴かせていただきます
お体ご自愛ください
ありがとうございました

っと、よし
メール送信を、ぶしゅっと
よし、送信完了

いやあ
これで、わたくし
微力ながらも
ラジオ死期を呼ぶエンマ、シーズン継続に
お力添えできたのでは、ないですかね
どうですかね

これで、安心

 

 


いや、いや、いや、待てよ
近年の歴史あるラジオ番組の終了を
わたし達は、見てきたではないか
ラジオ死期を呼ぶエンマが、その標的にならないと
どうして、言えようか

よし、再びメールソフトを立ち上げ
シーズン14についてのメールを

いやいや
それでは、14、15と安心はできまい

それでは
「一生、ラジオ死期を呼ぶエンマ」宣言でもしてもらおうかしら

いや、待てよ
もしも、エンマ太郎様の
お命が果てようとする、その時には
わたし達、リスナーは、どうすればいいのでしょうか

 


よし、決まった、メールを書くぞ

拝啓 ONGラジオ様
エンマ太郎のラジオ死期を呼ぶエンマ 御中


スーパーパーソナリティ エンマ太郎様
度々のメール、失礼します
わたしは、番組継続を
三度の飯、の次あたりには
切望している、いちリスナーでございます

エンマ太郎様には、たいへん失礼かとは思いますが
頃合いよき頃に、あの世に行ってもらって
あの世の、ONGラジオ様で
あの世の、ラジオ死期を呼ぶエンマを、立ち上げていただきたいのです
そうしたら
わたしも、後を追って
あの世の、ラジオリスナーに

 

羊毛をつんだ家、あるいは

そのダンジョンを出ると、夜は明けていた
あたりを、よく確認して
(クリーパーなどには注意して)
その海辺のダンジョンを、後にした

僕は、疲れていたのだ
大量の石炭を、抱えながら
これは、自分の責任でもあった
何も、幸運Ⅲのつるはしで、掘る事はなかったのだ

確かに、僕は疲れきっていたはずだが
いつのまにか、走りだしていた
一刻も早く、あの冷たいシーツを有した
あの硬いベッドに、潜り込みたいのだ
まあ、昼間だから、眠る事はできないのだが

家につくと
荷物を整理したら
(石炭は、もちろんブロック化済だ)
もう、やる事はなくなってしまった
先週の週刊誌は
もう、本当に穴があくほど、読んでしまっていた

空腹をおぼえたが、パンがなかった
小麦を取りに、畑へ出向く事にした

常に考えているのは
小麦を、どう収穫すれば、効率的なのか
という事をだ
まあ、それを考えているうちに
小麦の刈り取りと、種の植え付けは
すんでしまうのだったが

ふいに、考えが浮かぶ
小麦のまわりに、置いてあるたいまつを
ジャック・オ・ランタンに、変えるべきではないか、と
ただ、僕には、カボチャの持ち合わせがなかった
やれやれと、僕はカボチャを取りに行く

カボチャは、思いのほか良くとれた
手早く、たいまつを組み合わせて
ジャック・オ・ランタンに、仕上げると
設置の作業に、入った

僕が、ジャック・オ・ランタンを設置する時
顔を、南向きにする事に決めていた
それは、このカボチャが育つ際
顔が、南向きになるからだった
それは、ほんのささやかな事ではあったが
これに、背く事はできない、と思っていた

この作業が
どれだけ、作物の育成に役立つのかは
僕には、わからなかった

あたりが、暗くなってきたので
家に帰った
結局、小麦を取りにいったはずが
ジャック・オ・ランタンの設置に、時間を費やしてしまった
僕の胃袋は、限界を迎えていた

チェストの底に、残っていたりんごをかじり
冷たいベッドの、冷たいにシーツに潜り込んだ

眠りに落ちる寸前
「明日は、砂からガラスをつくろう」
そう、思った
 

その冷蔵庫、160km/h

男は、ひどく急いでいる風に、こう続けた

「ここらへんで、冷蔵庫見なかったか?」と

 

オンラインに接続した冷蔵庫は

なかの食べ物から、適したレシピを紹介する

だけの、はずだった

 

いつしか

自走装置をつけ、人間に反逆するようになった

 

そこにあらわれた

冷蔵庫を巧みに乗りこなす、謎のライダー

 

13あった拠点も

ついに、12番目まで、冷蔵庫によって制圧

残された人類に、冷蔵庫を止める術は

 

ただ、食べ物を冷やすという冷遇を受けた、冷蔵庫と

人間たちの戦いが、いま、はじまる

 

「それゆけ!冷蔵庫ライダー ~電源はどこかくるの?~」

 

公開未定

 

地球防衛のかなめ

僕は、常々感じていた疑問を

ついに、ハデ丸にぶつける事にしたんだ

 

ハデ丸っていうのは

正式名称は、よく知らないんだけど

前にいた人が、勝手につけた名前が

みんな使うようになって、オフィシャルってのに

なったって話を聞いた

 

なにを聞いたかって言うと

つまり、僕がやっているこれ

この作業は、なにかに役に立っているのか?

という事をだ

 

ハデ丸は

僕の作業のアシスタントを務めるロボットなんだけど

本当のところ、僕は「監視役」なんじゃないか

と思っている

 

ハデ丸は答えた

「それについては、以前からお答えしているように」

ここで、だいたいなぜだかハデ丸は、一息つく

ロボットのくせに

「充分に役に立っている、とお答えしてきました」

いつもの回答だ、よくできました

「先日、具体的にどのような事を行っているか

話してもいい、と政府から通達が来まして」

「えっ」

いつものとは、異なる回答に

質問したのは、僕だけれど、本当に驚いた

「結果から言ってしまえば、あなたは、この星が

直面している危機を回避するために、役立っています」

僕は、なにかとんでもないところに

とんでもない穴に、手を自分からつっこんでしまった

そんな感じがした

 

現在のこの星

いたって、平静をたもっている

ように、見えているが

実際は、毎日、他の星からの襲撃など

様々な、脅威にさらされている

それを、回避するために

多くの人員がさかれてはいるが

ほとんどの人々は、それを知らされずに

おだやかに、暮らしている

が、あなたが

学校から、帰ってきた後

ここで行う作業も

人類を救うために、必要な事なのだ

 

(おじいちゃんが、言うには

かつて、「学習塾」というものがあって

それに似ているらしい)

 

実際

ここで、行われているのは

光るボタンを、タイミングよく押す、や

様々な大きさの四角を、大きい順に並べる、や

あなたのような、学生でも

かんたんに、操作できるよう、簡略化されているが

その先で、わたしのようなロボットが

反抗勢力に対して、攻撃、防御を行っている

 

そして

この作業への適性は、あなたが

この国、いや、この星で一番適正がある

 

なので

あまり、面白くない作業かも知れないが

適当にやったり、さぼっていただいては困る

そういう、作業になっています

 

すらすらと、そこまでしゃべったハデ丸は

少し、疲れた様子だった、ロボットなのに

 

僕は、しばらく考えて

「わかったよ、じゃあ、きょうの分やるよ」

 

きょうの分の作業が、終わり

僕は、センターを出る

そこで、僕は考える

ハデ丸が、言った事はどこまで本当なんだろうか

僕が、こどもなのをいい事に

適当な事をいってやしないか

ただ

僕には、それが本当なのかうそなのか

確かめるすべが、いまのところない

 

夜空を見上げたって

流れ星とやらすら、ありはしない

それでも、あれがなにかに役に立っているならば

それでいいか

 

 

 

死神と生徒

おい、これ

見たけどさ

なんだよ、これ

俺はさ

死神っていったんだぞ、し・に・が・み

カマ持って、フードみたいのかぶって、て

やっぱり、こういう所だよな

常日頃、イメージの感覚みたいもん

あわせておいたほうが、いいって話さ

 

これ、なんだよ

カマじゃなくてさ、お釜じゃん、米炊くさ

それで、なんでラッパーみたくさ

ラッパーのラジカセみたくさ

肩にのせてんのこれ

これから、手巻き寿司パーティーでもすんのか?これ

 

あとさ

フードっつったじゃん

これ、完全にパーカーじゃん

あとさ、ひもぎゅうぎゅうにしめちゃって

これさ、ミツアキだろ

YouTubeの瀬戸弘司の

だって、パーカーオレンジじゃん

 

これさ、完全にさ

渋谷で、紅白の出場者に

炊きたての福井の米を届けるミツアキ

って、ことじゃん

笑ってんじゃねえよ

 

やりなおしな

この前の、飲み会でいってた

天下とるとらないの話

いつまでたっても、実現できませんぞ

このままではな

 

完全に

ミツアキTVに、寄ってしまったのは

直前に、瀬戸弘司さんの動画を見たからですけどね

あなたの、その目つきのほうが

まさに、死神

 

ああ、やりなおしか、ジャスティス

 

on got 8 sea

ドアを開けると

知らない女が、立っていた

そして

「あの時の、◯◯です」

と、言う

 

ひとつ、息を飲み

静かに、ドアを閉め

ゆっくりと、鍵をした

 

そして、俺は玄関に崩れ落ちる

ああ、ゆっくりと、世界がニジム

 

友好のあかし

「それでは、これを」

話の終わりに、ある星の大使は

箱を取り出した

 

その箱の中には、からだの丸い四足の生物が

 

「我々と、この星、地球との友好のあかしと」

うすみどり色で、透き通ったからだのそれは

しっぽをふって愛嬌をふりまく

 

大使は言う

「くれぐれも、人間が飼ってください

それと、数が増えることもあるでしょう

とにかく、人間が飼ってください」

 

それがきっかけで起こった

「うすみどり色のそれ」ブームは

飼っているうち、数を増やし

世界中にどんどん、広がった

 

時々、からだに模様があったり

いろが違う個体が、確認された

それらは、不当が金額で売買がされ問題になった

 

だが

それも、わずかで

とにかく、増えるスピードが速く

欲しい人には、すべていきわたった

 

そうなってくると

捨て「みどりのそれ」が、増えて社会問題に

 

野生に戻った「それ」は

からだが、人に飼われている頃の、数倍に大きくなり

性格も獰猛になり、街の建物や、人に被害が出る事が多くなった

 

やがて、あの大使が

再び、地球に訪れた

 

 「どうやら、たいへんな事に」

大使の星にも、地球の状況は知らされていた

 

「なぜ、野生にはなってしまったのですか」

大使は、少し怒っていた

 

「ですが、過ぎた事はしかたありません

これからについて、考えましょう」

大使は、おだやかに笑いそう言った

 

「我々と交流のある星でも、地球と同じ事態にあった星がありました」

大使は、カタログを取り出す

 

「このような装置を、街に置いていただければ」

レーザーを使ったワナ、のようなものだった

「これで、絶滅とはいかないが、平和はおとずれるでしょう」

地球は、その装置を仕入れる決定をした

 

「それでは、これを」

大使は、ちいさな箱を取り出す

 

箱の中には、液体のみたされた細長い箱が

その中には、四足の細長い生物が

「これは、増えないし、暴れませんよ、友好のあかしですから」