きようなできごと

記憶力が足りない

政界するとしあわせになるクイズ

汗だくで

ふたりで行う

タイミングが重要な

 

回答者「相撲」

司会「おしいです、問題続きを」

 

広い空間

大きな羽をたずさて

野犬の群れに、追われながら

緑色の果実を

寝ているドラゴンの額から奪い

幸福という名の道を

ふたり手をつないで

一緒にゴールし、タイムを競う国技とは?

でした

 

正解は

我が国の国技、「ストレイマージンの囁きの調べ」

でした

 

本当に、おしかった

 

 

 

ずっと見てるよ

昼休みに

SNSながめててさ

俺が見て、全然面白くなかった映画をさ

めちゃめちゃ絶賛してる人がいて

「あんなん、絶賛とかマジでウゼエわ」

とか、周りの席の人とゲラゲラ笑いながら話してた

 

その日の帰り

昼見てたのSNS、また見てたら

つまんない映画の人、アカウントごと

全部消えてた

 

たんなる偶然だろうけど

とはいえ

うちの会社の人だったのかな

なんてな

 

とか

発言しているここの、俺のフォロワーも

本当はみんな知ってる人だらけだったりしてな

俺のこと監視してんの?

 

 

 

あれ?

なんで、みんな黙るの?

 

 

フォロワーA「バレた」

フォロワーB「バレた」

フォロワーC「バレた」

フォロワーD「バレた」

フォロワーE「四ネ」

 

 

FXXX 8

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

未来からテレフォンコール

もしもし

わかるかな?

そう、僕はキミだよ

およそ、20年後の

 

そうなんだ

未来からかけてる

本当なんだ

落ち着いて、聞いてほしい

ことがある

 

キミが好きな

コンピュータメーカー

いずれ

銀座にお店が、できて

新製品に、徹夜で人が並ぶように

なるんだ

 

あんまり、笑うな

冗談じゃないんだ、本当さ

とにかく、そうなる

いい未来じゃないか?

 

あと

キミが、夢中になっている

好きなあの人

いずれ、復活するんだ

そう、ジャガーさん

 

それじゃ、このへんで

これ以上は

規則に、引っかかるのさ

それじゃあ、また

 

 

電話を切る

これで、世界は

全宇宙は、救われる

 

僕は

彼の未来ではない

40歳の今年に、このメッセージを

過去の彼に伝えるための

プログラムのようなもの

 

さっきのメッセージ

よくわかんないけど

これで、世界の命運が

変わるらしいよ

 

まさかね

彼も

自分がそんなことになるなんて

まあ、言ってもしんじないよな

 

それにしても

銀座のくだり

呼吸困難に、なるほどうけてたけど

そんなに、おかしいかね

 

 

 

あの、エクセルとかは

つまり

シィピィユゥのヴァイブスをね

この、指先から感じとる

というわけ

 

マウスでまわすカーソル

我の思考は加速

夜の嗜好はハイソックス

 

 

わずかなる波動のブレも

マウスとカーソルから

感じとりましょう

やがて、アプリケーションも

ファイルも、フォルダも

Folder5

あなたと、わたしの一部に

なるでしょう

 

講師はそこで

噴き出た口角の泡を拭った

 

僕は思った

「とんでもない所に来てしまった」と

 

 

パソコン教室「ため息の黄昏」は

現在、営業していない

繰り返しの日々

僕は、ゆっくりドアを開けた

 

 

「先生、よろしくお願いします」

この先生の所に来るようなって

どれくらいだろう

ずいぶん、長い間

お世話になっている

 

病気ほ

一向に回復の兆しを見せない

「きょうは、どうですか?具合は」

 

僕は答える

「ええ、まあまあです。ただ」

「ただ?なんですか」

 

僕は迷う

まさか、この診察が

ずっと同じことの、繰り返しの

ように感じているなんて

先生に、言えやしない

でも、僕のなかで

それは、ふくらんて

おさえきれなくなっていたんだ

 

「なんというか、繰り返しというか」

「繰り返し?なにがです」

まずかっただろうか

「あの、この診察があの」

あせる、うまく言葉が出てこない

先生は、僕をじっと見ている

 

「そうなんです」

「えっ」

「いつも、同じように」

 

先生が言うには

それにより、こちらの

細かなことばや、動きを見ている

ということだった

 

僕は

コンピュータかなにかに

操られていて、同じ質問

同じ答えを

ただ、繰り返している

だけなんじゃないかって

 

先生は、笑って言った

そうだとしたら

相当複雑なことしてるね

そのコンピュータとやらは

 

そして

君は、少ないとも快方に

むかっている

また、一週間後に

ということだった

 

僕は

頭を下げ、部屋を出る

 

よかった、安心した

 

 

でも、待てよ

やっぱり、おかしくないか

先週も、その前も

同じ質問、同じ答え

 

もう一度、確かめよう

 

 

 

「あれ、なんですか?」

「あれは、今度導入される

エキストラロボの、医者と患者だよ」

 

 

僕は、ゆっくりドアを開けた

 

 

 

もう疲れたあ

最近、タイヤ屋増えてない

と、言ったのは

彼女だった

 

そんな感じはしないけど

僕は答える

 

駅前のタイヤ屋のあとに

また、あたらしいタイヤ屋が

できたこと

二件のタイヤ屋が

あった所に

大きなタイヤ屋ができたこと

彼女は、タイヤ屋のことを話した

 

僕は、話を切り出せない

なぜなら

僕の決まった就職先は

となり駅にある、タイヤ屋

なのだから

 

彼女は

静かに、新聞にはさみこまれた

大量のタイヤ屋の広告を切り裂く

 

うちの裏の

タイヤ屋の搬入の音が

大きく響いた