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きようなできごと

記憶力が足りない

ブログ買います

「ブログを、買わせていただきたいのです」

男は、そう言った

「はあ」

私は、困惑した

 

突然、訪ねてきた男は

私が、書いているブログを買いたい

という事だった

 

「それにしたって、自分で言うのもなんですが

あまりにも、内容のないというか、なんというか」

自分で、書き残していてあれだが

大した内容のないのが、ブログの特徴だったのだ

 

「申し訳ありませんが

私は、あくまで買い取りにまわっているだけで

その、選定のほうは、うちのブログ長のほうが

やっておりまして」

 

男が言うには

特別な基準を設けて、様々なブログを買っている

みんな、それなりに売っている

という事だった

 

「私のブログも、買いたいと?」

「これぐらいで、お願いしたく」

男の差し出した書類には

私が思う、売れるなら、これくらい

というよりも、2倍の値段だった

 

「ただいま、キャンペーン中でして」

さらに、数割は、値段があがった

 

「それでは、失礼します」

私は、玄関で男を見送った

時計を確認する

「あれ、もうこんな時間?」

午後から、でかけるはずだったけど

午前中は、あっという間にすぎてしまった

急いで、支度をして外に出た

 

彼女は、ブログを売ってしまった

彼女が、ブログを書いていた記憶も

データも、そして

ブログを売った記憶さえも、買い取られた

買い取られたブログの行方は

誰にもわからない